
細雪
リッチモア2025年春夏コレクションのテーマは、日本の文豪・谷崎潤一郎による長編小説『細雪』。大阪船場の旧家、蒔岡家の四姉妹の日常と儚い人生航路を描いた谷崎後期の代表作です。物語は1936年(昭和11年)から1941年(昭和16年)にかけて、兵庫県の芦屋、大阪、東京を舞台に展開します。
蒔岡家は船場の豪商でしたが、父親は他界し、かつての栄華からゆっくりと遠ざかる日々を過ごしていきます。観桜や蛍狩などの優雅な季節の情景、戦争や近代化によって失われていく日本的な伝統美の表現は、耽美派の第一人者だった谷崎らしい世界観と言えるでしょう。
折しも2025年は谷崎潤一郎の没後60年。翌2026年には生誕140年を迎えます。そんな記念すべき年に提案する、今回の作品群は『細雪』の四姉妹をイメージしてデザインしました。関西の文化、風物を彩る色彩を軸に四姉妹のキャラクターを現代的なスタイルで表現します。
1 長女 鶴子Tsuruko

鶴子は大阪船場の旧家蒔岡家の長女。
商いが傾いた後も栄華を極めた大正時代の
蒔岡家の格式を守ろうとする昔気質な女性。
一方で箱入り娘らしいさっぱりした側面も。
母親に似た京女の面影をとどめており、
四姉妹の中で一番背が高いのも鶴子でした。
婿養子を迎えて本家を継いでいます。
このセクションでは伝統的な
純大阪式土蔵造りの日本家屋の中に生まれる
陰の色、セピア、ベージュ、オフホワイトを基調とした
クラシックでエレガントなスタイルを提案します。
商いが傾いた後も栄華を極めた大正時代の
蒔岡家の格式を守ろうとする昔気質な女性。
一方で箱入り娘らしいさっぱりした側面も。
母親に似た京女の面影をとどめており、
四姉妹の中で一番背が高いのも鶴子でした。
婿養子を迎えて本家を継いでいます。
このセクションでは伝統的な
純大阪式土蔵造りの日本家屋の中に生まれる
陰の色、セピア、ベージュ、オフホワイトを基調とした
クラシックでエレガントなスタイルを提案します。
2 次女 幸子Sachiko

蒔岡家の次女。婿を取り、芦屋に分家して暮らす
華やかな気質の女性で、この物語の主人公。
桜の花を好み、春がくると京都へ観桜しに出かけます。
面倒みがよく、三女、四女の行く末を
常に心配するのも幸子の役目。
阪神間モダニズムと呼ばれた
和洋折衷スタイルの家屋に住み、
調度品のピアノやラジオからも旧家の趣を感じます。
このセクションでは阪神間モダニズムを彷彿させる
レトロモダン&エレガントなスタイルを、
桜をイメージしたピンク系でまとめました。
華やかな気質の女性で、この物語の主人公。
桜の花を好み、春がくると京都へ観桜しに出かけます。
面倒みがよく、三女、四女の行く末を
常に心配するのも幸子の役目。
阪神間モダニズムと呼ばれた
和洋折衷スタイルの家屋に住み、
調度品のピアノやラジオからも旧家の趣を感じます。
このセクションでは阪神間モダニズムを彷彿させる
レトロモダン&エレガントなスタイルを、
桜をイメージしたピンク系でまとめました。
3 三女 雪子Yukiko

蒔岡家の格式を重んじるばかりに、
若い頃の縁談を断り続け、
婚期を逃してしまった三女の雪子。
細面で華奢な体格をし、無口でおっとりとした
雰囲気をまとった美貌の女性です。
感情をあらわにしないものの、
一度決めたことは曲げない強さを隠し持つ雪子は、
谷崎の随筆「陰翳礼讃」にも記された。
”隠の美”を擬人化したような女性でした。
このセクションでは、翳りがありつつも
透明感を失わない雪子の雰囲気を、
薄い青色、ブルー系で表現し、
フェミニンなデザインに仕上げました。
若い頃の縁談を断り続け、
婚期を逃してしまった三女の雪子。
細面で華奢な体格をし、無口でおっとりとした
雰囲気をまとった美貌の女性です。
感情をあらわにしないものの、
一度決めたことは曲げない強さを隠し持つ雪子は、
谷崎の随筆「陰翳礼讃」にも記された。
”隠の美”を擬人化したような女性でした。
このセクションでは、翳りがありつつも
透明感を失わない雪子の雰囲気を、
薄い青色、ブルー系で表現し、
フェミニンなデザインに仕上げました。
4 四女 妙子Taeko

四女の妙子は四姉妹の中でも一番モダンで、
人形制作や洋裁の技術で収入を得るなど、
独立心が高かった女性です。
愛称は「こいさん(その家の末娘を指す呼び名)」。
恋愛に奔放な妙子の姿は、
控えめな三女の雪子と対照的に描かれ、
物語の両輪を担っています。
普段から洋服が主という西洋趣味で、
伝統や世間体にとらわれない柔軟さも兼ね備えます。
このセクションでは進取的で快活な妙子のイメージを、
モダンでスポーティなカジュアルスタイルで展開します。
人形制作や洋裁の技術で収入を得るなど、
独立心が高かった女性です。
愛称は「こいさん(その家の末娘を指す呼び名)」。
恋愛に奔放な妙子の姿は、
控えめな三女の雪子と対照的に描かれ、
物語の両輪を担っています。
普段から洋服が主という西洋趣味で、
伝統や世間体にとらわれない柔軟さも兼ね備えます。
このセクションでは進取的で快活な妙子のイメージを、
モダンでスポーティなカジュアルスタイルで展開します。